魚神

內容介紹

かつて一大遊郭が栄えた、閉ざされた島。夢喰いの獏、雷魚などの伝説が殘る島で、本土を追われた人々は自治組織を作り、獨自の文化を営んでいる。捨て子の白亜とスケキヨは、この島で捨て子の姉弟として育った。伝説の遊女の名を継ぐ姉?白亜と、デンキを放つ弟?スケキヨ。ふたりは互いのみを拠りどころに生きてきた。スケキヨは、あるきっかけから薬學の知識を身につける。しかし、その美貌ゆえ、悪評高い裏華町に売られてしまう 。離れ離れになり動揺したふたりは、ある夜、過ちを犯し仲違いしてしまう。成長した白亜もまた廓へ売られ、やがて島隨一の美しい遊女となる。スケキヨのことが忘れられず、無感覚のまま身をひさぐ毎日。彼女は遊郭の女郎や裏華町の男達を通じて徐々にスケキヨへと近づいて行くが、彼の周囲には不穏な噂が漂っていた。強く惹 きあい、拒絶を恐れ近づけない姉弟。ふたりが再び寄り添うとき、島にも変化が……。

作者介紹

千早 茜
1979年北海道生まれ。立命館大學文學部卒業。小學生時代の大半をアフリカのザンビアで過ごす。現在、京都府京都市在住。長編の処女作となる『魚神』で、第21回小説すばる新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された當時に掲載されていたものです)

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