土方歲三(ひじかたとしどう、hizikatatoshidou),生於天保6年五月五日(1835年5月31日),卒於明治2年五月十一日(1869年6月20日),為新選組副長。諱義豊,雅號豊玉。化名內藤隼人。新選組鬼副長土方歲三為幕末之佐幕派大將。在明治維新後,他成為德川幕府和武士道精神直至最後一刻的末代武士之代表人物。
豐玉發句集簡介とは、土方歳三こと豊玉が
浪士隊に加わって京へ上る直前に編んだ句集のことである。
歳三直筆の元本は土方歳三資料館にて現在も大切に保存されている。
差し向かう心は清き水鏡
相對兩相知
清如水兮明如鏡
寸心澈而映
第一章
露のふる先にのほるや稲の花
朝露時日促
流連宛轉伴稻禾
離失只頃刻
おもしろき夜著の列や今朝の雪
前夜嘉雪至
紛紛萬物俱染白
今朝賞雪時
菜の花のすたれに登る朝日かな
油菜青欲滴
隨風抑揚迎新日
朝陽升升然
しれば迷いしなければ迷わぬ戀の道
迷兮復惘兮
吾心戀戀正如痴
徘徊何所從
しれば迷いしらねば迷ふ法の道
迷兮復惘兮
吾志憫然卻決然
法度無猶豫
裏表なきは君子の扇かな
其扇如其人
表里相一無所分
君子當自勉
水音に添えてききけり川千鳥
水音清而緩
川畔千鳥常驚起
鳴喧添生機
手のひらを硯にやせん春の山
墨硯隨手邊
忽憶往昔夜戰時
春山猶如此
白牡丹月夜月夜に染めてほし
長夜冰輪懸
霜色牡丹白如染
月映寒星稀
願うことあるかも知らす火取蟲
誰知生平願
或見飛蛾自投火
心有戚戚焉
第二章
朝茶呑てそちこちすれば霞けり
香茗朝間品
齒畔余香猶未散
落霞若滿天
春の夜はむつかしからぬ噺かな
長夜何所遣
無聊囈語知己人
夜深春更深
三日月の水の底照る春の雨
三月有佳日
細雨斜斜且入水
深浸清池底
水の北山の南や春の月
春深月朗然
皎皎然臨水之北
懸于山之南
橫に行き足跡はなし朝の雪
斜徑輕雪掩
朝來去路橫寥寂
足跡未曾染
人の世のものとは見へぬ桜の花
人世皆攘攘
櫻花默然轉瞬逝
相對唯頃刻
我年も花に咲れて尚古し
歲月常相似
花開依舊人不復
流年盡相催
年々に折られて梅のすかた哉
寒梅再著花
昔年折兮今復取
香氣彌更遠
朧ともいはて春立つ年の內
立春歲之始
盛陳海味食將盡
爾後又一年
春の草五色までは覚えけり
猶憶草初萌
翠中五色含春意
渾然自天成
第三章
來た人にもらひあくひや春の雨
春雨透輕寒
嘉客有臨無寂寥
俳句相推敲
咲ふりに寒けは見へず梅の花
森峭猶入骨
仍是寒盡覺春生
尋梅何不見
朝雪の盛りを知らす伝馬町
朝來積雪盛
馬蹄深陷驛道難
滿城聞聲知
岡に居て呑むのも今日の花見哉
若非居此間
豈有近所賞花樂
今日相見歡
梅の花一輪咲てもうめはうめ
輕梅尤未放
遍尋枝頭開一朵
其餘尚含苞
山門を見こして見ゆる春の月
山門悵停步
憮思遠望志如何
春月自朦朧
大切な雪は解けけり松の庭
瑞雪試初融
庭下冰消水涔涔
松針猶滴露
二三輪はつ花たけはとりはやす
山高誰人賞
花卿初放二三朵
唯有羽鳥伴
玉川に鮎つり來るやひかんかな
河以玉川名
鮎魚隨流施然下
且問釣得未
春雨や客を返して客に行
春日與客別
正欲長行卻又返
纏綿留客雨
第四章
暖かなかき根のそはやいかとほり
煦暖是溫夏
吾志愈疏或愈深
捫心常惕惕
今日もきょうたこのうなりや夕けせん
今日寄遠目
京都紙鳶弦聲鳴
至夕猶不覺
うくひすやはたきの音もつひやめる
鶯聲婉轉間
忘撣塵芥傾耳聽
不覺指漸停
武蔵野やつよふ出て來る花見酒
相逢武蔵野
賞花飲酒正當時
盡歡豈無詩
梅の花咲るしたけにさいてちる
見梅開正濃
試想凋時嘆零落
壟中余香在
(井伊公)ふりなからきゆる雪あり上巳こそ
上巳女兒節
輕雪寥寥正所望
融然半為雨
年禮に出て行空やとんひたこ
年下忙問禮
出行無聊為虛意
肴饌且偷閒
春ははるきのふの雪も今日は解
盼春春終至
且喜冰雪亦知期
消融只今日
公用に出て行みちや春の月
遠行為公事
人在旅途思道義
春月如吾心
あはら屋に寢て居てさむし春の月
嘆兮春之月
平原狹居寢難眠
唯念月色涼