生まれてきてくれて、ありがとな - 星座彼氏
お、
來たな。
待ちくたびれだぞ。
よし、
これからお前を連れて行きたい場所があるんだ。
ちょっと歩くぞ。
うん?
何処に行くのかって?
へ、
いいからいいから。
著いたぞ。
こちら、
町から少し離れた公園でございます。
意外な場所だったか?
ここに何かあるのかって?
それは未だ言えねぇな。
もう少し付き合いよ、
な。
ここら辺だな。
悪い、
ちょっと目隠しさせてくれ。
うん?
俺の手が暖かい?
それは良かった、
ちゃんと連れて行くから安心しろ。
著いた。
もういいか。
お待たせ、
とくと景色をご堪能われ。
綺麗ろう。
ここの展望台から見る空は格別なんだ。
いつかこの景色をお前と一緒に見たかったんだ。
誕生日おめでとう。
お前に誕生日プレゼントを何を送ろうか考えたんだけど、
この綺麗な景色と、
俺と一緒にこの空を見上げた思い出はプレゼントだ。
そこら辺で売ってるようなありふれた物より、
この方が俺たちらしいよな。
な~に泣きそうになったんだよ。
泣くのは早い、
まだまだこれからだぜ。
はい、
これ。
なんだと思う?
そう、
指輪。
ほら、
嵌めてやるから左手貸せ。
先と言ってる事が違うって?
なんだけどさ、
やっば形に殘るプレゼントも欲しいだろと思って、
ペアリングも悪くないとは思ったけど、
そうするとお前の綺麗な指に似合うデザインがなくてさ。
まぁ、
お揃いの指輪はいつか來るその日まで取っておくっともありだよな。
ありがとうって?
お前、
今の言葉の意味分かってないだろう。
へ、
いや、
何でもないよ。
生まれてきてくれて、
ありがとな。
これからもお前の事を大切に行くから、
ずっと俺に守らせて欲しい。
うん?
こんな誕生日初めて。
それは何よりだ。
これからも、
お前を喜ばせ続けてやる。
だから、
俺の隣でずっと笑っててくれよな。
愛してるよ。