いとうのいぢ(女性、1977年8月9日 - )は日本のゲームクリエイター(グラフィッカー・原畫家)・イラストレーターである。株式會社ソフパルのアダルトゲームブランド・ユニゾンシフト所屬。兵庫県出身、大阪市在住。
略歴
高校時代に高河ゆん・CLAMPの絵やカプコン・SNKの格闘ゲームに觸れ、キャラクターデザイナーの道を志す。専門學校卒業後、株式會社ソフパルに入社、ユニゾンシフト所屬となる。大阪で勤められるゲーム製作會社という基準で探して入社したが、面接後に同社がアダルトゲームを作る會社だと知ったという。その後、3~4年グラフィッカーとしてCGを勉強、1999年に『Be-reave』で原畫家としてデビュー。以後同社の主力原畫家として活躍。その後、作風を徐々にマイナーチェンジしていき、『わんもあ@ぴぃしぃず』の製作段階で現在の作風が確立。 2006年に発売された『ななついろ★ドロップス』が翌2007年に、自身が手がけたゲーム作品としては初のテレビアニメ化を果たす。また、ライトノベル『灼眼のシャナ』・『涼宮ハルヒシリーズ』などの挿絵を手がけるイラストレーターとしても活躍、「このライトノベルがすごい! 2008」で女性イラストレーター部門ランキングで一位となるなど人気を博し、現在に至る。
人物・エピソード
ペンネームの“いとうのいぢ”の由來は、“いとう”はSIAM SHADEのギターリストDAITA(本名・伊藤大太)から、“のいぢ”はSEX MACHINEGUNS(當時)のベースNOISYからとったものである(なお、ペンネームの英文名公式表記は“Ito-Noizi”(もしくは“Noizi-Ito”)である)。
自畫像はピンク地に黃色の水玉模様の宇宙人であり、2006年夏のコミックマーケット70でぬいぐるみ“いとうのいぢ”として立體化・商品化され、『ななついろ★ドロップス』のテレビアニメにも登場している。
普段の行動は天然ボケ的なものが多いらしく、ユニゾンシフトの公式サイト內にあるスタッフ日記『スタッフ空間 ゆにぞーん』では「のいぢ事件簿」としてよく取り上げられており、コミックマーケットで限定販売される冊子やゲームソフトの初回特典では『のいぢ事件簿スペシャル』が編纂されることもある。
中川翔子はブログで「のいぢさんがお姉さんで驚いた」と語っている。ちなみに、のいぢはコスプレイヤーとして活動してたこともある。
彼女がキャラクターデザインを務めたPCゲーム『ななついろ★ドロップス』のメディアミックスに伴い放送された文化放送のラジオ番組『ななついろ★RADIO! サマースペシャル』(2007年8月18日)に出演、アニメ出演聲優らと討論を行った。
好きなシチュエーションは「元気良くパンチラしてる女の子とか」とのこと。
『涼宮ハルヒ』シリーズでは、原作者の谷川流の擔當編集者がネットサーフィンしている內にいとうのホームページが目に留まったのがきっかけ。谷川自身はアダルトゲームも同人も知らない人物で、いとうの起用は全くの偶然であった。後にアニメ版『涼宮ハルヒの憂鬱』の大ヒットにより谷川にマスコミの取材[1]があった際、谷川はその席上で「ハルヒが売れた理由はいとうのいぢさんの絵とアニメスタッフのお陰」とコメントしている。
作品リスト
一般ゲーム
エム・ティー・オー『ダンシングソード ~閃光~』(キャラクターデザイン)
アークシステムワークス『Guilty Gear』(ミッションイラスト)
ユニゾンシフト:ブロッサム『ななついろ★ドロップスPure!!』(企畫・原畫)
アダルトゲーム
『Be-reave』 (原畫)
『忘レナ草 ~Forget-me-Not~』 (原畫)
『こもれびに揺れる魂のこえ』 (企畫・原畫)
『Peace@Pieces』 (企畫・原畫)
『わんもあ@ぴぃしぃず』 (企畫・原畫)
『ななついろ★ドロップス』 (企畫・原畫)
イラスト・挿絵
高橋彌七郎『灼眼のシャナ』シリーズ(メディアワークス電撃文庫)
谷川流『涼宮ハルヒ』シリーズ(角川書店スニーカー文庫)
小林正親『Peace@Pieces』(エンターブレインファミ通文庫)
市川環『ななついろ★ドロップス』(エンターブレインファミ通文庫)
赤坂香夜『ななついろ★ドロップス Puer!!』イラスト擔當(メディアワークス電撃文庫) 挿絵:たかみ裕紀
神野正樹『bee-be-beat it!』(富士見書房)
高橋留美子『うる星やつら』新裝版第13巻 ラムのイラスト寄贈(國小館)
筒井康隆『ビアンカ・オーバースタディ』
漫畫
「夢みるヴァンパイア」 (エンターブレイン『マジキュー』) 後に『紅蓮』に収錄。
畫集
『いとうのいぢ畫集 紅蓮 -ぐれん-』(メディアワークス、2005年) ISBN 4-8402-2898-1
『いとうのいぢ畫集Ⅱ 華焔 -かえん-』(メディアワークス、2007年) ISBN 978-4-8402-3987-5
同人活動
富士壺機械(ふじつぼまっすぅい~ん)という同人サークルを主宰している。またかつてはコスプレイヤーとしても參加していた時期があった。ハルヒブームの勢いで、コミックマーケットでは『女王』(女帝・クイーンとも)と冠されるみつみ美里に迫る人気を博している。
腳註
^ 石田汗太 『大人気「涼宮ハルヒの憂鬱」の谷川流さん 「楽しませ、楽しみたい」』 読売新聞、2006年7月12日。
參考文獻
「Artist Profiling いとうのいぢ」『月刊コンプティーク』2006年8月號、角川書店。
「いとうのいぢさんに質問~!!」『メガミマガジンDeluxe』Vol.7、學習研究社、2006年、14-15頁。ISBN 4056045232
「特集・いとうのいぢ in Wonder Land」『メガミマガジンCreators』Vol.9、學習研究社、2007年、9-13頁。
外部リンク
公式サイト
公式ブログ
富士壺機械(主宰同人サークル)
ユニゾンシフト(所屬會社・年齢確認有)