內容介紹
哲學のフロントは,哲學が哲學ではないものと向かい合う,その境界にある.哲學ではないものとは,科學でもあるだろうし,宗教でもあるだろう.しかし,哲學がもっとも鋭く対立するものは,一見すると哲學にみえる準-哲學である.準-哲學としてのアジア思想の側から,哲學とそのアクチュアリティを問い直す.作者介紹
中島隆博(なかじま たかひろ)1964年生.東京大學大學院人文科學研究科博士課程中國哲學専攻中途退學.現在,東京大學大學院総合文化研究科準教授.
著書に『殘響の中國哲學――言語と政治』(東京大學出版會,2007年),訳書にフランソワ?ジュリアン『勢 効力の歴史――中國文化橫斷』(知泉書館,2004年)など.
作品目錄
はじめに1 哲學はどのように生まれたのか
(1) 哲學の始まり
哲學者は単獨で概念を定義する/始まりの海,ギリシア――哲學者は外國人である/ギリシア的環境――內在,友愛,オピニオン/避けられる中國/哲學としての中國
(2) 中國哲學の始まり
哲學と中國哲學史――胡適/中國哲學の始まり/ロゴスと目的論/発生的方法と祖孫の方法――ジョン?デューイと胡適/歴史的使命に対する自覚/自覚の歴史と歴史の自覚に抗して
2 哲學と翻訳そして救済――哲學を學ぶ意味とは何か
翻訳の哲學/翻訳という概念/救済の時間性――歴史のメシア的終末/都市の言語としての翻訳の言語
3 哲學と政治――哲學は社會の役に立つのか
近代東アジアの哲學経験――西田幾多郎と新儒家/西田幾多郎の晩年性/日本文化の形態――無に囚われない無の思想/皇道の政治哲學/新儒家と內聖外王/仏教と內聖外王――熊十力/仏教の排除と儒家思想の導入/內聖外王の學の失敗――梁漱溟の批判/直通から曲通へ――牟宗三/自己否定という方法/自覚的な自己否定の限界/否定政治學としての哲學を越えて
4 哲學の未來――哲學は今後何を問うべきなのか
奪われた聲/被植民者の沈黙に言葉を返す/「新しい戦爭」の時代なのか/正義の戦爭の原光景――放にして祀らず/歓待と暴力/入植する者と國家を逃れる者/終末論とメシア的平和/近さと國家/他者と遭遇する戦爭
5 哲學を実踐するために何を読むべきか
おわりに