內容介紹
桜の樹の下”に日本人は何を見出してきたか?萬葉、記紀の古代から、現代の水上勉、渡辺淳一に至るまで、さくらはどう詠われ、描かれてきたかを通して、日本の精神文化を問う。
桜と深いかかわりを持つ日本文化。桜がどのように文學上のテーマ、モチーフを形づくってきたかを、古事記や日本書紀、萬葉集から現代の渡辺淳一まで丹念にたどりながら、日本人の心や文化に、梅や菊とも異なる、大きな影響を與えるに至った経緯を解き明かす。紫式部、西行、世阿彌、豊臣秀吉、松尾芭蕉、本居宣長、與謝野晶子、ハーン、萩原朔太郎、そして梶井基次郎をへて、谷崎潤一郎、水上勉、中村真一郎らへと継承され、変容した豊饒な桜の文學絵巻。