內容介紹上代から平安朝にかけての和歌表現の展開に、中國文學はどのようにかかわったのか。 本書は、和歌と日本漢詩との関係にも目を向けながら、「視覚を超えて」「四季の景物の展開」の二部構成のもと、全十篇の論考によりこの問題を追求し、その具體的な解明を試みた。 作品目錄第1部視覚を超えて(風の音の系譜/聴雨考/楽の音と歌聲をめぐる小考/「匂」字と「にほふ」―菅原道真と和語の漢字表記ほか)/第2部四季の景物の展開(花と「のどけし」―平安詩歌における花詠の展開と中國文學/雨後の爽涼―白氏文集詩句の改変と新しい自然詠の誕生/紅葉降る宿―古今集時代における「長恨歌」享受の一端/冬歌の詠―平安詩歌における「夜」の展開と貫之)